2018年7月31日に火星と地球が約5760万kmまで近づきました。
この大接近は2003年以来なのだそうです。
さて、今回ご紹介するのは「火星との距離によって見かけの大きさは変化するのか」です。
火星の明るさや大きさの変化
・火星の見た目の明るさ
地球から見える火星の明るさは距離によって変化します。
2018年は地球に最も接近する年なので、11月下旬ごろまで1等星よりも明るいマイナス等級に輝いて見えます。
見える場所は10月終わりごろまで19時ごろに南の空、22時頃に南西の空に輝き、日付が変わる24時前後に沈みます。
目印は赤い色の明るい星です。
・火星の見た目の大きさ
地球から見た火星の大きさも距離によって変化します。
2018年1月1日の火星と地球は3億㎞ほど離れているので火星の見た目の直系(視直角)は5秒角もありません。
しかし最接近の日が近づくにつれ火星の見た目の大きさはどんどん大きくなってきます。
7月31日16時50分、火星と地球が5759万キロメートルまで近づきました。
このときの火星の視直径は24.3秒角。
月の視直径の77分の1の大きさとなりました。
過去の火星の大きさの変化
火星の軌道は楕円、地球の軌道は円に近いので火星と地球が近づいても距離は年によって違いが出てきます。
最近距離が一番近いことを大接近、最近距離が遠いことを小接近と呼びます。
・大接近
2018年7月31日 最近距離5759万km 最大視直径24.31秒角
2003年8月27日 最近距離5576万km 最大視直径25.11秒角
次回の大接近は2035年9月11日と言われています。
・小接近
2012年3月6日 最近距離10,078万km 最大視直径13.9秒角
火星と地球が近づいた日でもこれだけ見た目の大きさに差があります。
まとめ
☑惑星の見た目の直系の事を視直角と言います。
普段の火星の視直角は5秒角程です。
☑火星と地球の軌道の形は若干の違いがあるので2つの星が接近しても最大の距離は年によって違います。
☑最接近した2018年7月31日の最大視直径は24.31秒角、小接近した2012年3月6日の最大視直角は13.9秒角。
☑火星の大きさは距離によって変化をします。
今後最接近する日やそのおおよその視直角や等級などは2300年までのデータが計算し、出されています。
国立天文台のホームページで見ることができるので、気になる方はそちらをチェックしてみてください。