火星と地球の位置が最も近くなる日の事を衝、またその周期のことを「会合周期」と言います。
会合現象が起こっている日は火星がとても観測しやすくなります。
今回は会合周期とその求め方についてご紹介します。
火星の会合周期の求め方。用語の解説
会合周期とは太陽と地球と火星(惑星)の配置が同じ位置になる周期のことです。
図にするとよくわかるのですが、縦一列に火星・太陽・地球(もしくは太陽・地球・火星)と並んだ状態です。
太陽系の惑星は太陽の周りを異なった周期(地球は365日、火星は687日)で公転しています。
そのため太陽と地球と火星の位置は刻々と変化していて近づいたり離れたりしています。
・会合現象
火星が太陽の正反対に位置した状態のことを「衝」と言います。
縦一列に太陽・地球・火星の順で並んだ状態です。
火星が地球に一番近くにくる日なので、一晩中観測することができます。
逆に火星が太陽の向こう側に位置した状態の事を合と言います。
(火星・太陽・地球の順に並んだ状態)
火星が一番地球の遠くにある日なので、この日は火星を観測することができません。
会合現象には当てはまりませんが、火星が太陽と直角方向に位置した状態のことを矩と言います。
(太陽・地球・地球の真横に火星がある状態)
太陽が南の子午線を通過したときに火星が真東にあれば東矩、逆に西にあれば西矩となります。
火星の会合周期の求め方
地球は365日かけて太陽の周りをまわります。一方火星は687日かかります。
本日衝(会合現象)が起こったとしても、1年後の同じ日は会合周期ではありません。
火星との周期が違うため位置がずれてしまうのです。
衝の後に再び衝が起こるには779.94日。約2年と少し程の日数が必要となります。
・火星の会合周期の求め方
地球と火星が1日にどれだけの角度を移動するかを求めます。
地球は365日で1周(360度)動くので1日当たり360度/365
火星は367日で1周なので360度/687
次は地球と火星がどれくらの早さで動いているのかを計算します。
地球の方が火星よりも早く動くので、地球の速さから火星の早さを引くと求められます。
計算式にすると360度/365-360度/687 =360度(1/365-1/687)
速さが出たら次に会合するまでの時間を計算することができます。
360÷[360度(1/365-1/687)] = 365・687/322=779日となります。
・他の惑星の会合周期
他の惑星だと水星115.88日、金星583.92日、木星398.88日、土星378・09日、天王星369.66
日、海王星367.49日
まとめ
☑会合周期とは太陽と地球と火星が一列に並んだような状態になること
☑火星が最も近くなる衝、遠くなる合があり、合の時は火星を観測できません。
☑会合周期の求め方は移動する角度と屋はさを求め、会合するまでの時間を計算すると出ます。
☑火星との会合周期は779日
会合周期は私立中学の受験問題集にも出題されています。
解き方を覚えておくと何かと役に立つかもしれません。