人類の金星移住が現実化する可能性は、今のところ決して高くはありません。

しかし、完全にゼロでもありません。

将来のコロニー建設は、火星を舞台にした議論の方が盛んです。

しかしより短期間で行き来できるなど、金星の方が有利な点もいくつかあります。

金星に一時滞在する具体的な計画を、既に立てている人もいます。

決して夢の世界の話ではありません。

人類の金星移住の可能性はある?!

「金星への移住」とはいっても、金星の地表面に人間が住むことはできません。

金星表面の気圧は90気圧で、大気には二酸化炭素が大量に(95パーセント以上)含まれています。

地表は温室効果によって平均気温が摂氏460度、高温なら500度、低温でも400度の無茶苦茶な環境です。

上空には硫酸の雲が広がっています。

このような環境の中に、人間が安全に生存できるシールドされた区画をつくり出せるでしょうか?

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残念ながら、当分は技術的に無理でしょう。

しかし幸いなことに、雲の上の気圧や温度は、地球と似ています。

したがってここに空中都市を建設すれば、人類が比較的快適に生存可能な場所を、金星上につくることができます。

しかもここでなら太陽の恵みをたっぷりと利用できるので、太陽光で電気を調達したり、植物栽培したりすることもできるはずです。

現在計画されている金星の有人探査も、上空に将来の空中都市の第一歩となるような、飛行船型の浮かぶ基地を建設するところから始まります。

さらに遠い未来に向かって考えるなら、空中都市の住民が金星地表面のテラフォーミング(地球化)を行って、人間の生存に敵した環境に変えることも、ターゲットに入ってくるはずです。

しかしそれは次々と困難な課題をクリアしなければならない、人類が何十世代もかけて実施する一大プロジェクトになるでしょう。

まとめ

人類が金星の表面に直接植民することは、現在の技術では不可能です。

しかし幸いなことに、金星の上空には人類の生存に適したエリアが存在しているので空中都市を作って住むことが可能です。

実際そのような計画を提唱する科学者たちもいます。

さらに遠い未来には、このような空中都市を足がかりにして、金星をテラフォーミングするプロジェクトが進行しているかもしれません。