火星にも、地球と同じように「時間」という概念がある、と言われてもなんだか漠然としていて、想像がつきにくいですよね。
生れ育って、当たり前に生活している地球だからこそ、「時間」という概念がしっくり来るのだと思います。
誰だって、見知らぬ土地のことなど言われても、ピンと来るものではないですから。
ですが、今言った通り、火星にも「時間」は存在しているんですよ。
火星と地球の時差ってあるの?
火星にも「時間」が存在するといいましたが、火星の一日の時間は24時間40分。
地球よりも40分長いだけなんです。
なぁんだ40分しか違わないのか。
…とお思いですか?
いえいえ、この40分。
実はとっても厄介な時間なのです。
ですが、あくまでこれは宇宙における火星でのみの時間。
こうした時間の定義があるのであれば、時差もあるのでは?と、調べてみたのですが、時差というのは、地球と宇宙間ではあってないようなものなんだとか。
そもそも時差が求められるのは、同じ地球上にある土地でのみであり、宇宙となると、根本的な時間の概念の捉え方が違うんだそう。
地球上にいる私たちには、時差って面倒だなと思ったことがあると思います。
それは旅行をしたとき、時差ボケが起きてしまったりしませんか?
もともとの自分の国の調子を大幅に狂えば狂うほど、時差ボケも起きやすくなります。
時計合わせも大変ですよね。
ほかにも、海外の人に電話をかけようと思ったとき、こちらは昼だけどあっちは真夜中だった!だとか、さまざまな面で。
日本を基準で各国の時差をまとめてみたところ…
- 韓国はナシ(日本正午の時、同じく正午)
- アメリカ山岳部は-16時間(日本正午の時 前日PM8:00)
- イタリアは-8時間(日本正午の時 AM4:00)
- ニュージーランドは+3時間(日本正午の時 PM3:00)
といった具合です。
昔はその時差が面白くて、昔に生きてる!とか未来の人だ!とか思ったりしたものです。
でも火星や他惑星には、そういった比較対象として地球とは並べられないんですね。
同じ火星の中の土地でなら、あり得るかもしれませんが。
ところで、そんな火星の時間。
時差はなくともタイムラグはやっぱりあります。
ですがこれは惑星規模でのタイムラグです。
ひとたび宇宙空間に出れば、時間の測り方は一気にややこしくなるのです。
その惑星が、地球から離れれば離れるほど、測り方は複雑になっていくんです。
その原因は光の速度にあります。
光の速さは秒速30万キロ。
一秒で地球を七周半するスピードです。
とはいえ国際宇宙ステーションほどの距離であればなんら違いはないんだそうですが、それより離れていくと時差が生じます。
例えば「月」ならば地球との距離は38万キロ。
地球から発信した信号が届くのに一秒弱かかります。
宇宙飛行士とのLIVE中継を思い出してみると、確かにずれていますよね。
あれは機材などを経由するため、一秒以上かかりますが。
月やそのほか惑星、小惑星に向かう探査機では、光の速さによる時差が大事になってきます。
火星とのタイムラグは約4分です。
一番遠くを公転中は20分かかるといいます。
地球で信号を発信、4分後に火星の探査機に到達する…といった感じです。
これが光ではなく地球での時間で換算したとしたら、途方もないんでしょうね。
これが地球と宇宙との違いです。
そこで最初の火星の一日の時間に、話は戻ります。
この24時間40分の壁が案外ネックになっているんです。
たかが40分、されど40分。
重なれば何十日、何百日にもなっていきますからね。
そこで問題視されているのが、移住計画における地球との時間差です。
人間の体内時計のリズムが狂ってしまうと、健康状態を損ねる可能性があります。
この時差、タイムラグの差を埋めることができる。
または、人間が火星の環境になれることができれば話は別ですが。
なんにせよ、違う惑星同士ですから、越えられない壁も多いのでしょうね。
まとめ
宇宙に出ると、光の速さなど、どうあがいても覆せず、地球と同じように修正するころができないものがたくさんあふれています。
地球上であっても、いくら早い乗り物に乗ったところで、時差に追いついたり無かったことにはできません。
宇宙規模の時差となると、私たちでは想像もつかない問題になってくるのでしょう。
ここからは、研究者の方やNASAに期待するしかありませんね。