2018年7月31日、火星が地球に最接近しましたね。

こうして最接近となるのは、実に15年ぶりで、この機会を逃すものかと、天体観測界隈で騒がれていました。

ですが、この日だけでなくとも、実は火星は地球からいつでも観測することができます。

最接近ほど、観測がとてもしやすい!という訳ではないのですが…。

惑星の動き方などを把握しておくと、いざ観測するぞ、という時に迷わずに済みます。

法則性なども理解すれば、天体マスターになれるかもしれませんよ!

火星 見える 方角

どこから見えるか知りたい!火星がよく見える方角

では、火星のよく見える方角についてです。

いついかなる時でも「火星はこの方角に見える!」と決まっているわけではありません。

火星も常に公転し動いている星です。

いつ・どの季節で・どこに・どのぐらいの大きさで、見えるかは一定ではなく、変化していくのです。

まず、惑星の動き方。

  • 惑星が星座の中を西から東に移動する動きを「順行」
  • 東から西に移動する動きを「逆行」
  • このどちらかの動きに転じる瞬間を「留(りゅう)」
  • 地球からみて太陽と惑星が反対方向になることを「衝(しょう)」

といいます。

これらは「順行→留→逆行→留→順行……」という流れを繰り返しています。

惑星が地球の周りを周っている、といっても、同じ方向に進んでいるわけではありません。

2018年の火星で、この動きと方角を見てみましょう。

  • 1~6月:火星は明るさを帯びながら、天秤座・蠍座・蛇つかい座・射手座・やぎ座を順行。6月28日にやぎ座で留。ここから逆行
  • 1~4月の間は東の空から昇り、東から南東の空に位置
  • 5~6月は南の空に位置
  • 7月:やぎ座を逆行中。南東から南の空でひと際明るく見えるようになる
  • 7月31日、やぎ座に位置し、南東の空から昇り、真南に見える
  • 8月:やぎ座を逆行中。8月28日に留。順行が始まる
  • 9~12月:順行中。南東から南の空に火星が見える

といった感じです。

とくにこの2018年は、大なり小なり火星が見えやすい一年で、見ごろが続きます。

とくに覚えやすいのが、大体が南の空に火星が見えるということです。

迷ったらとりあえず南を見上げましょう!

赤く光る星が、火星ですよ!

スポンサードリンク

火星が見えるのは何時ごろがベスト?

続いて時間帯についてです。

火星が昇り始める時間と、とくに観測しやすい時間は少しずれがあります。

  • 1~4月:真夜中すぎに昇り始めて、日の出前に見えるようになる
  • 5~6月:真夜中の少し前に昇り始め、日の出の少し前に見えるようになる
  • 7月  :中旬は20:00頃、下旬は19:00頃に昇り始め、真夜中に見えるようになる
  • 8月以降:おおよそ19:00~20:00の間に昇り始め、真夜中に見える

となっています。

最接近以降は、やはり見え方も小さいですが、時間も把握することで、より的確に火星を発見できることでしょう。

観察は真夜中でなくても、昇り始めた時間からしても良いかと思います。

明るさ的には月の次なので、ちょっとわかりにくい場合は、色で判別することをお勧めします。

まとめ

以上が2018年における火星の見える方角と時間帯です。

2019年以降、火星は地球から離れていくと思いますが、また動き方について調べると観測がスムーズになるでしょう。

その動きなどについては、天体の本や資料を見るとわかりやすいです。

また観測には望遠鏡使用してください。肉眼では見えない部分も多いですからね。

火星だけでなく、いろんな星や惑星も観測をエンジョイしてみてください!