木星は夜空のなかで、特に明るく輝く惑星です。

それでも縞模様を観測するには、最低でも80倍以上の倍率の天体望遠鏡が必要になります。

もし300倍以上の倍率の天体望遠鏡を持っていれば、縞の状態を詳しく調べることが可能になります。

木星 縞模様 望遠鏡

木星の縞模様を観察できる望遠鏡の選び方

天体望遠鏡の性能は、口径(対物レンズの有効径)と倍率の組み合わせで決まります。

倍率がいくら高くても、口径がそれに見合う大きさでないのなら、見える惑星の姿は大きくなったとしても全体が暗くぼやけてしまいます。

同じ倍率の天体望遠鏡であっても、口径が大きいほど明るく、細かいところまで見ることが可能になります。

しかも倍率は接岸レンズを交換することである程度は変化させることができます。

天体望遠鏡の最高倍率は、口径(単位:ミリメートル)の2倍が目安です。

木星の縞を観察する、という目的があるのなら、それに見合った口径の天体望遠鏡を手に入れる必要があるのです。

スポンサードリンク

木星の縞模様を見ることができる程度と倍率の関係

使用する天体望遠鏡を、低倍率(30倍から70倍)・中倍率(70倍から140倍)・高倍率(140倍以上)の3段階に分類します。

倍率が高くなると木星の縞が大きく見えるようになりますが、口径との組み合わせで見やすさは変化します。

低倍率の天体望遠鏡の場合、口径のサイズにかかわらず、木星の縞を観察するのには不適です。

そもそも「最低でも倍率80倍以上」という前提条件に反しています。

中倍率の天体望遠鏡は、木星の縞を手軽に観察するのに最適です。

口径60ミリメートル以下のものでも主要な縞を観測するのには十分です。

口径60〜80ミリメートルのものを使ったら、木星の縞模様の構造がはっきりとわかります。

さらに詳しく調べたい場合には、口径100〜150ミリメートルのものを用いると、縞の細かい構造まで観測可能になります。

高倍率の場合には、口径もそれに見合ったサイズのものを用いる必要があります。

ただしそこに映る木星の姿はとてもクリアで、縞の微細な構造から細かい変化まで、詳しく観測することが可能になります。

まとめ

木星の縞模様を観察するためには、最低80倍の倍率があることが望ましいのですが、これは口径60ミリメートルの天体望遠鏡でも、最高倍率の限度=60×2=120倍なので、十分に実現可能です。

ただし、細かい細部をていねいに見るために300倍以上の倍率で観測を行う場合は、それに見合った口径(150ミリメートル以上)の天体望遠鏡を用いなければいけません。

口径と倍率のバランスがとれた天体望遠鏡を用いることで、木星の縞を楽しく観測できるのです。