皆さんは、自分たちの住んでいる地球が回転している事は、知っている事でしょう。

1日に地球が1回転する事を自転運動、太陽の周りを1周する事を公転運動といいます。

この他にも地球は歳差運動という事を行っている事がわかっています。

この歳差運動という言葉は、なかなか聞き慣れない言葉ではないでしょうか。

歳差運動がどういう運動なのか、地球でなぜ歳差運動が起こるのでしょうか?

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地球の歳差運動がなぜ起きるのか?その要因は何?

歳差運動という言葉を初めて聞く方も多いでしょう。

この歳差運動を別名すりこぎ運動とも表現されています。

すりこぎ運動とはすり鉢で、ゴマをする時にすりこぎ棒の動きが歳差運動と同じ動きをする事から、そう言われています。

すりこぎ棒の中心を握り、そこを軸に回転運動することで、上の部分が手前に来れば下の部分は奥に行きます。

一連の動きを円運動にしたのが歳差運動になります。

歳差運動が何となくわかったと思いますが、これを地球に当てはめてみると、地球の軸線が北極~南極になります。

軸を中心に自転運動している訳ですが、地球には横道(太陽の通る道)があります。

この横道が太陽に対して垂直に当たる事から、地球の中心軸は太陽に対して23.5度傾いています。

この傾きが歳差運動を起こす1つの要因でもあります。

また地球は完全な真円ではなく、赤道が外側に膨らんでいる形になっている楕円形なのです。

地球が楕円形というのも歳差運動を生む要因なのです。

中心軸が傾いている事と地球が楕円形である事から歳差運動が起きると考えられているのです。

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赤道付近が膨らんでいる為に、太陽の通り道である横道が太陽の重力や月の重力等の影響を受けて傾いている軸を起そうという力が働きます。

この重力に引かれる力に対して自転運動が元の位置に戻そうとする力を発生させています。

この地球の動きをハイスピードで動かすと歳差運動をしている事がはっきりとわかる事になります。

ただこの動きは非常にゆっくりな運動の為に歳差運動の周期は25920年と言われており約26000年周期と表現されている事がほとんどです。

1/360度移動するのに約72年かかって動いている事になります。

こう考えると、地球の歳差運動は膨大な時間をかけて行われている事がわかるでしょう。

では、地球の中心軸が傾いていないで真円だった場合には歳差運動が起こるのか?という事になりますが、この場合には歳差運動起こらないというのが正解と言えるのでしょう。

また今の傾きでも、地球が真円であれば太陽の重力の影響が低いと考えられるので、この場合も歳差運動は起こりにくいという考えになります。

まとめ

地球が歳差運動をなぜ行っているのか?について紹介してきました。

かなり膨大な年月をかけて地球が歳差運動を行っている事がわかりましたが、現在の軸が180度反対側に行った場合には極端にいえば北極は常に太陽が当たる面になり、南極は常に太陽から隠れる形になってしまいます。

そうなると地球の気候がかなりの現在と違う事になり生態系にもかなりの影響が出る事でしょう。

そうなるのは約13000年後という事になりますから、現代の方はその地球の姿を確認する事は出来ないですね。