火星にはフォボス、ダイモスという2つの衛星があります。

どちらも地球の衛星である月と比べるととても小さく、また、月とは随分違った動きをします。

今回は火星の衛星を火星から見たときの見え方や大きさについて紹介します。

火星 衛星 見え方

火星での衛星の見え方は?

地球における月の見え方は東から昇って、西に沈みます。

この理由は、地球の自転方向が、北極から見て、反時計周りだからです。

また、東から昇るのはもう一つ理由があります。

月が東から昇るのは、地球の自転周期が約24時間に対して、月の公転周期は約27日と地球の自転のほうが早いというのも理由の一つです。

火星の衛星・フォボスの場合は、火星の自転周期が約24時間、フォボスの公転周期が約7.7時間とフォボスの方が早いため、火星からフォボスを見た場合は西から昇って東に沈むことになります。

約4時間ほどで火星から見えなくなってしまいます。

もう一つの衛星・ダイモスの場合は、公転周期が約30.3時間ほどなので、火星から見たとき、東から昇って西に沈みます。

こちらは60時間ほどかけてゆっくりと火星の上空に漂い、西に沈みます。

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火星の衛星の大きさは?

 フォボスの大きさは月の直径3474kmに対し直径22.7kmで地球の月と比べるとかなり小さくなっています。

しかも形は球形ではなく、ごつごつしたいびつな形をしています。

しかし、火星との距離は地球と月の間が約38万kmに対して、火星とフォボスの距離は6240kmとかなり近いため、火星から見たフォボスは月の約1/3くらいの大きさに見えます。

ダイモスの大きさは直径12.6kmとフォボスと比べても小さく、しかも火星との距離は2万5千kmあるので、とても小さく見えます。

ダイモスもフォボス同様球形ではなく、いびつな形をしています。

まとめ

火星には衛星が2つありますが、どちらも月から見るととても小さく、よくジャガイモのような形と表現されています。

特にフォボスは火星に近いため、公転周期がとても速くて、西から昇るというのは少し驚きですね。

近年の計測では、フォボスと火星の距離は少しずつ短くなっていて、やがてバラバラになってしまうのでは、と言われています。