夕方少し薄暗くなった空に輝く金星は、地球や太陽との位置関係から夜中にはその姿を見ることができません。

しかし金星は地球から見ると太陽や月に次いで3番目に輝いて見える天体です。

本来は月よりも光の反射率が高いため、月と同じ距離にあれば圧倒的に月より強く輝いて見えます。

しかし金星の名前は、この輝きから名づけられたものではありません。

他の太陽系の惑星のように、五行説の考えに基づいて付けられました。

そしてヨーロッパなどで金星はビーナスと呼ばれていますが、この由来についてご紹介します。

金星はなぜ外国でビーナスって呼ばれているの?

金星は輝いているから「金」と付けられたのではありません。

昔の日本ではこの世の万物は全て「木火土金水」の5つの元素から成り立っているという五行説に基づいていて、空にある特別な5つの星を当てはめました。

たとえば水星も、水などありませんがこの名前で呼ばれているのは五行説に基づいているからです。

そしてこの頃はまだ、天王星や海王星の存在が知られていませんでした。

金星はヨーロッパなどでは「ビーナス」と呼ばれています。

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これはローマ神話に出てくる「愛と美の女神」の名前です。

ではなぜ金星はビーナスなのでしょうか?

古代の人々の間では、星には世界に大きな影響を与える力があると考えられていました。

そこで当時語り継がれていた神話の中に登場する神の名前を付けたといわれています。

そして金星には、ビーナスという女神の名前が付けられました。

金星は地球から見ると月の次に明るく見えます。

この金星の美しさや輝きの強さを美の象徴のビーナスに当てはめました。

しかしこれより前の時代は、夕方に見ることができる「宵の明星」と明け方の「明けの明星」は別の天体だと考えられていました。

そのため別々の名前が付いていたのですが、ピタゴラスによって1つの天体だと発見されてからそれぞれの名前は使われなくなっています。

まとめ

ヨーロッパでは金星をビーナスと呼びますが、これは語り継がれていた神話に出てくる輝きと美の象徴の女神の名前が付けられています。

これは夕方や明け方に強い輝きを放つ金星の姿が、この女神の姿と重ね合わせられたからです。