火星を観測していると通常は西から東に動くのですが、時々動きが逆になることがあります。
通常の動きを順行というのに対して、このような動きを逆行といいます。
この逆行はなぜ起きるのでしょうか。
今回は火星が逆行する理由について紹介します。
火星が逆行する理由とは!?
火星を地球から見て、逆行する理由は一言でいってしまうと、地球と火星の公転速度が違うからです。
公転とは地球や火星が太陽の周りを回ることです。
地球が太陽を回るには365日、火星は687日ですから、時折、火星が地球に先行して公転している状態から、地球は火星を途中で追い抜くことがあります。
こうして内側から、地球が火星を追い越すことで地球から火星を見ると、まるで火星が逆に動いているように見えるのです。
この逆行現象は、もちろん火星に限ったことではありません。
火星と同じように太陽に対して地球の外側を回る惑星は同じように逆行現象をおこします。
地球の内側にある、金星や水星も同じように逆行します。
この時は、内側の惑星が地球を追い越すときにおきます。
今は地動説が証明されているので、こうして説明がつきますが、かつて天動説が信じられていたときには、逆行現象はどのように説明されていのでしょうか?
天動説の場合、火星は地球の周りを回っているので、逆行を説明するのはかなり難しいと思います。
答えは火星が地球を回るときにはループ現象をおこしていて逆行していたと説明していたようです。
奇抜というか、現象からどうなれば、そう見えるかを考えていたのだと思います。
しかし、このループ軌道は火星の動きを計算した場合にある程度正確にあてていたので、不思議なこともあるものです。
まとめ
火星や木星や地球などの太陽の周りを回っている星の総称を惑星といいます。
惑星を英語でいうと「PLANET」といいますが、PLANETの語源はギリシャ語のプラテナスといわれていて、その意味は「浮浪者」という意味だそうです。
対して、惑星の惑は「わく」の他「まどう」とか、「まどわす」という読み方があります。
地球から見る火星やその他の惑星は夜空を浮浪して、私達を惑わしていたのかもしれませんね。