木星を観察したことのある人はご存知だと思いますが、木星の表面にははっきりとした縞模様があります。

この縞模様の正体は、実はアンモニアの氷の粒でできた雲になります。

その雲はどんな変化を見せてくれるのでしょうか。

木星 模様 変化

木星の表面に見える模様の変化について

木星の表面に見えている正体は、雲です。

その雲が木星に吹く強い風と木星の速い自転速度によって東西に引き伸ばされ、あの縞模様ができているというわけです。

木星の縞模様には、明るく見える部分と暗く見える部分があるほか、雲の厚さ、雲の粒の大きさによって変化が生じ、その模様は時間の経過とともに変化していると考えられております。

木星の雲のもっとも上にある層の主な成分は、アンモニアです。

わたし達が望遠鏡で見ている木星の縞模様はアンモニアだったというわけです。

白っぽく見えている雲は水、もしくはアンモニアの氷の色で、茶色っぽく見えている雲はアンモニア・メタン等の化合物の色になります。

参考までに。

NASAの木星探査機ジュノーが撮影した木星の縞模様です。

木星の自転周期は太陽系惑星の中でもっとも短く、9時間55.5分。

わたし達が住んでいる地球の自転周期は23時間56分4.098 903 691秒。

木星の自転周期は地球の約1.3倍。

あの巨大な惑星が地球の1.3倍もの速さで回っていることを考えれば、あの縞模様ができることも想像に難くありません。

ちなみに、木星の茶色っぽい雲は西に向かって、白っぽい雲は東に向かって吹いており、その交互に吹く風によって縞模様が東西に伸びていると考えられております。

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木星の自転速度は、時速180~540km。

時速180kmと聞いてもピンときませんよね?

例えば、陸上の動物の中でもっとも速い速度で走るチーターの速度は時速110km。

空を自由に飛ぶハヤブサが獲物を獲るために降下する速度は時速180km。

木星は、ハヤブサが急降下する速度で回っていることになります。

なぜ、木星がこんなに速い速度で自転できるのか?

その答えは2つ。

1つは、木星がガス型惑星だから。

2つめは、木星が太陽から遠い場所にある惑星であり、太陽にガスを吸い取られる心配が少ないことが挙げられます。

まとめ

惑星の自転周期は徐々に遅くなっていると言われておりますが、木星も例に漏れず。

遅くなっている理由は明らかにされておりませんが、自転速度が非常に遅い金星では20年前の観察時とその後の観察で、自転周期が遅くなっていることが報告されたとのことです。