近年、世界各国で火星への有人探査が計画されていますが、様々な問題により計画が遅れているところが多いそうです。

特に大きな問題なのが、宇宙線による宇宙飛行士の健康へのリスクだと言われています。

一体、火星への飛行によって宇宙飛行士にどのような問題が起こるのでしょうか?

そこで今回の記事では、火星への有人飛行での問題点について説明したいと思います。

火星 有人飛行 問題

火星への有人飛行の問題点

世界各国で計画されている火星への有人探査は、火星への往復と滞在期間を合わせると合計で3年弱程度と長期間のミッションになると考えられています。

そのため、火星への長期間の往復飛行に耐えられるロケットの開発と、それに伴う莫大な費用が大きな問題とされていますが、さらに、長期間宇宙線を浴びることになる宇宙飛行士の健康へのリスクが問題になっているそうです。

宇宙線とは、超新星爆発やブラックホールなどから放出される、高エネルギーの極めて小さな粒子の強力な放射線で、人間のDNAを傷つけ、がんのリスクを高め、視力障害、神経障害、循環器障害など、様々な健康被害を引き起こすといわれています。

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地球では、大気や磁場によって人間は宇宙線から守られていますが、火星に向かう飛行中、宇宙飛行士は常に宇宙線にさらされ、さらに火星には現在磁場は存在しないため、火星に到着しても極めて強い宇宙線にさらされ続けることになるそうです。

そのため、火星への有人飛行を計画している各国や民間企業は、この宇宙線を緩和する研究を進めており、イスラエルで宇宙線による被爆を低減できるベストが開発されたり、人工的な磁場を発生させて火星の周りの人体に有害な放射線を取り除く人工衛星の開発が計画されていると言われています。

まとめ

火星への有人飛行は、資金面や技術面の問題だけでなく、宇宙飛行士が浴び続けなければいけない放射線をどのように緩和するかも、大きな問題になっているようです。

そして、各国で宇宙線に関する研究は進められているものの、マウスによる研究だけでは限界があるのではないかという意見もあるようです。