ブラックホールとは、自身の強い重力によって光さえも外に出ていけないという恐ろしい天体です。
かなり以前より理論的には存在するといわれていました。
しかし1970年代にはX線を使用して計測が可能になり、存在が証明されました。
宇宙にいくつものブラックホールがあるといわれていますが、地球に最も近いものはどれくらいの距離のところにあるのでしょう。
地球に最も近いブラックホールはどこにあるの?
太陽のような恒星の一生は、誕生してから安定期に入り、やがて赤色巨星というものになります。
その後、白色矮星という小さい星になりますが、元の質量が太陽の30倍くらいの恒星になると、ブラックホールになるといわれています。
私達の太陽はブラックホールになることはありません。
しかし宇宙には多くのブラックホールになりそうな恒星が存在することがわかっています。
地球に最も近いブラックホールといわれているのは、「いっかくじゅう座X-1」という星で、約3000光年離れています。
このいっかくじゅう座X-1は3連星といわれており、(連星とは、2つ以上の恒星が互いの重心の軌道を回っている天体です)ブラックホールの他は小さい恒星ともうひとつは恒星ではないといわれています。
今のところ、ブラックホールの他の2つの星はブラックホールに吸い込まれるようなことはないようです。
また、私達の太陽系が属する銀河の中心にも超巨大なブラックホールがあることがわかっています。
このブラックホールは太陽の300万倍の質量をもつといわれており、回りには中程度や小さいブラックホールもあるとういわれています。
しかし、私達の太陽系は銀河の中心から2万6千年光年離れているのでさすがにその影響があるわけではありません。
しかし、それぞれのブラックホールに対してどれくらいの距離があれば、吸い込まれないのかについてはよくわかっていません。
いっかくじゅう座A0620-00は、恒星系とブラックホールからなる連星。地球から3,000光年離れており、「最も近いブラックホール」としてギネス世界記録に登録されています。このブラックホールは太陽の15倍以上の質量を持つ可能性もあるんだとか。#GWR2017 pic.twitter.com/FugUj4bqt4
— 書籍『ギネス世界記録 日本版』 (@gwrbook) 2017年9月8日
まとめ
宇宙の墓場とまでいわれた、ブラックホールはかつて、特別な存在と考えられていました。
しかし、その後の観測によると、宇宙のいたるところに存在することがわかってきました。
でも、地球に一番近いものでも特に影響をうけることはないようですので、安心です。