火星には2つの衛星があります。
地球の月と同じく、形成された過程がはっきりしていません。
以前から様々なことが考えれてきましたが、その理由が2つにしぼられてきています。
今回は火星の衛星が生まれた謎について紹介します。
火星の衛星の形成の謎とは?
火星の惑星、フォボスとダイモスができた理由で現在考えられているのは以下の2つです。
小惑星捕獲説
火星と木星との間には小惑星帯があります。
多くの小惑星が太陽の周りをまわっていますが、フォボスもダイモスも元々ここにいた惑星だったとうわけです。
宇宙空間を漂っていた小惑星が、火星に重力圏につかまり、そのまま火星の衛星として今のようになった、という説です。
しかし、この説は最近分が悪いようです。
なぜなら、フォボスとダイモスの衛星軌道は、ほぼ真円であり、火星の重力に捉えられることが仮にあったとしても、真円の軌道になるためには、説明しずらいことが多いからです。
巨大衝突説
地球の月も同じように考えられていますが、大きな隕石の衝突によって衛星ができたというで説です。
火星の北半球には太陽系内最大と言われているクレーターがあり、それは、隕石の衝突でできたといわれています。
隕石衝突時の衝撃により火星の表面が削られ、その破片が舞い上がった残骸が火星の周りを円盤状に回ったのではないか、と考えられます。
その際、火星近辺に舞い上がったものは、互いの重力でひかれあい、大きな衛星になったのではないかと考えられます。
その外側にまで飛び散ったものが今のフォボスとディモスになったのではないかと考えられています。
火星の内側にできた、巨大な衛星はその後火星の重力にひかれて、落下して無くなってしまったと考えられます。
この巨大衛星がなければ、もっと多くの衛星が存在していなければならず、今とは違う火星の様子になっているはずと考えられています。
まとめ
長年にわたって、火星の衛星の形成過程に関しては、2つの説がしのぎを削ってきました。
しかし、最近ではコンピュータシュミレーションを使って軌道の真円などの捕獲説の謎が説明できることになり、巨大衝突説が優勢のようです。