木星は太陽のまわりを12年かけて公転しています。

この12年という周期は、暦法や占いの分野に大きな影響を与えています。

木星の公転周期が、どうして占いにまで影響を与えてしまったのでしょうか?

調べてみました。

木星 公転周期 とは

木星の公転周期とは

木星の公転軌道は、太陽から平均 7億7,830万キロメートル離れた円軌道です。

ケプラーの法則を用いてより厳密に計算すると、近日点7億4,060万キロメートル、遠日点8億1,600万キロメートルの楕円軌道になります。

木星はこの軌道を11.8622年、つまり約12年かけて一周しています。

この11.8622年という値は、土星の公転周期29.5322年と2:5の関係があり、このことから木星と土星は、軌道共鳴(ふたつの惑星が互いに重力を及ぼし合う結果、双方の公転周期の比が簡単な整数になる現象)の関係にあるともいわれています。

また、12年という木星の公転周期を天動説の考え方に従って表現すると、木星は黄道(天球上の太陽の見かけの通り道)に沿ってほぼ12年かけて天空を一周するということになります。

そのため古代文化では、夜空に明るく輝く木星と、12年あるいは12という数字は特別な意味を持って扱われるようになりました。

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古代バビロニア人は大規模な天体観測の結果に基づいて、木星が12年かけて天空を一周することを知り、そのことを利用して黄道十二星座の星座を定め、暦の作成や占いに活用していました。

バビロニア人のこの考えは、ギリシア・インド・アラブ・ヨーロッパ・中国などの国々に伝わり、暦法歴訪や占星術としてさまざまに発展を遂げて行きました。

古代中国では、十二次(古代中国天文学における天球分割法のひとつで、天球を天の赤道帯にそって西から東に十二等分したもの)を司る星として「歳星(さいせい)」と呼んで尊びました。

そして十二次上の木星の位置によって年を表現したり、占いに活用したりしています。

まとめ

木星の公転周期は約12年であることが知られていますが、この切りのよい数字は古代バビロニアを通じて暦法や占いの形で世界のさまざまな地域に広まり、現代の文化にも大きな影響を及ぼしています。