誰もが知っている、地球の1日の長さである24時間。
地球は、24時間に1回自転しながら動いていますが、実際、地球上で生活している中では自覚するものではありません。
ただ、地球の自転は少しずつ変化しています。
そうなると、地球の1日の長さも当然変化することになりますよね。
そこで、地球の1日の長さがどれぐらい変化しているのかについてお話しします。
地球の1日の長さは変化しているの?遠い未来には25時間になる!?
そもそも、地球の自転の速さは一定の速さで動いてはいません。
化石などの研究を進める中で、地球の自転速度は、昔はもっと速度が速かったと考えられています。
ある研究結果では、例えば3億5千年前は、1年がなんと400日もあったという報告があり、地球の公転速度に変わりはないとすると、3億5千年前の地球は1日の長さが22時間しかなかったことが計算で出されています。
地球が太陽の真南を通り、そこからまた真南に太陽が戻ってくるまでの「太陽日」として決めたのが1日24時間です。
19世紀の約100年間の地球の自転回数に従って、1日の時間の長さの平均は24時間と同じくなるように決められていました。
それが、1990年頃になると、地球の回転数が、24時間よりも約2ミリ秒長くかけて1回転していることがわかっていました。
つまり、地球が1回転するのにかかる時間が、100年間の間に2ミリ秒遅くなっていたわけです。
ということは、今後も地球が1回転するのに同じような割合で長くなれば、地球の自転の長さは、5万年で1秒長くなり、1億8千万年で1時間も長くなるという計算になります。
このことから、1億8千万年後には、1日24時間ではなく、25時間になるのではないかと考えられたわけです。
では、なぜ地球の自転が遅くなってしまうのでしょうか。
もともと、地球が誕生した直後の、人類が生まれるはるか昔は、もっと早く地球が自転していたといわれています。
それも、地球が存在する空間には空気がないので、地球の回転には、ブレーキとなる空気の抵抗を受けることもありません。
これについては、月の引力が大きく関わっています。
月の引力によって潮の満ち引きが影響を受けますが、この時に、海水の動きが海底と摩擦することで抵抗力が働き、結果的にブレーキとして作用します。
これと同じく、大気と地面の摩擦による抵抗力や地下のマグマと地面の摩擦も抵抗力として作用するので、このような抵抗力の働きが地球の回転する速度にブレーキをかける形になってしまうのです。
まとめ
ずっと先の未来の世代では、本当に1日の長さが変わってしまうのか、現代のうちに研究がなされてある程度予測がつくようになるかもしれませんよね。
では、地球の1日の長さについて振り返っておきましょう。
- 地球が1回転するのにかかる時間が、100年間の間に2ミリ秒遅くなっていた
- 1億8千万年後には、1日24時間ではなく25時間になるのではないかと考えられた
- 地球の自転が遅くなってしまうの、月の引力が大きく関わっている
地球の1日の長さを24時間にしたのは、私たち人間ですが、24時間という決まった時間にすることで、生活の便利を良くしたんですね。