私たちの日常で1日といえば24時間です。

私たちは、あたりまえにこの24時間の中で睡眠し朝ご飯を食べ、学校や仕事に出かけ終われば帰宅して晩御飯を食べます。

そしてお風呂に入りまた睡眠、と1日を過ごします。

この1日をもっと大きく地球目線でいえば、地球はその間にくるりと一回転しているのです。

この回転を自転といいます。

実は本当の地球の自転周期は24時間に満たない23時間56分4秒です。

地球だけでなく、太陽も他の惑星もまわる速度は様々ですが、このような回転の動きをしています。

この回転は左回りが基本になっているのですが、一つだけ右回りをしている惑星があります。

それは金星です。

では、なぜ金星は他の惑星と反対のまわり方をするのでしょうか。

金星の自転はなぜ逆まわり?

自転に対し、太陽を中心にしてその周りに軌道を描きまわることを公転といいます。

地球で暮らす私たちは、その一周を1年、365日として季節ごとの温度変化など感じることができます。

地球の場合、自転1周がおよそ24時間で公転1周がおよそ365日となっています。

金星はどうでしょうか。

金星での自転周期は243日で、公転周期は255日なのです。

どちらもとても長いのですが、特に1日は1年より長いことに驚きます。

そして金星は、このゆっくりとした回転を他の惑星とは反対方向にまわっています。

地球では東から昇る太陽が金星では西から昇るのです。

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なぜかという疑問について残念ながらいまだに本当の理由は解明されていませんが、長年の観測や研究の結果では2つの説が考えられるとわかってきました。

一つは、衝突による衝撃により逆回転となったという説です。

これは、金星のみがそうなったのか、はたまた他の惑星全部がそうなったのかといった疑問は残されていますが、逆回転の原因としてはかなり有力です。

もう一つは、先ほどの説とは正反対に、長い時間をかけてゆっくりと逆回転になったという説です。

それは、金星が太陽から近いために太陽の重力がかかり、さらには金星のもつ最大の特徴である圧倒的な高さの大気圧が原因だと考えられています。

このように未解明ではあるものの、なぜ金星の自転が他の惑星と反対なのかという謎については、この説に裏づけられるなにかに今後の注目が集まっています。

まとめ

金星は唯一太陽系の惑星の中で、北からみて右回りの逆回転の自転をしています。

この原因として今考えられているのは、この二つの説です。

かつて金星に何かの天体が衝突し、その衝撃の結果逆回りになった。

もしくは、もともとすべての惑星が右回りで金星だけが衝突せず、他の惑星がみな衝突の影響を受け逆回転となった。

金星の大気の厚さと太陽から近距離であることによって、太陽の重力に引っ張られ少しずつ回転速度が変化し、最終的に逆回転になった。

この2つの説が有力となっているが、どちらも仮説であって本当の理由については今後まだまだ注目される宇宙の謎となっている。