2012年にオランダの非営利団体マーズワンが、火星移住計画に基づく移住者の募集を始めました。
しかし、火星は地球と比べ大気が非常に薄く、酸素がほとんどないと言われています。
この計画では、火星で人間が生きていくために重要な酸素をどのように作り出そうとしているのでしょうか?
そこで今回の記事では、火星移住計画において酸素を作り出す方法について説明したいと思います。
火星で酸素を作る方法
火星の大気の成分は95%以上が二酸化炭素で、人間に必要な酸素は1%にも満たないと言われています。
そのため、人間が火星に移住するには、大気を地球と同じような組成に変える必要があると考えられています。
このような、火星を地球に似せて改造することをテラフォーミングと言い、各国で様々なテラフォーミング計画が進められているそうです。
ただし、現在進行中の火星移住計画であるマーズワンのプロジェクトでは、火星に設置する人間の居住スペースにおいて、人間が生活できる程度の酸素を作り出すため、火星の地下にある水分を集め電気分解することによって酸素を製造する予定としており、これによって酸素を自給自足して生活していくそうです。
一方テラフォーミング計画では、火星の大気そのものを作り変えることを計画しており、現在の薄い大気を、分厚く濃い大気に変える研究が進められていると言われています。
例えとして、火星の南極と北極に大量に存在するドライアイスを溶かし、二酸化酸素をさらに増加させることで大気を分厚くするという方法も考えられているそうです。
また、二酸化炭素は本来熱をため込む性質を持ち、温室効果を持たらすものであるため、分厚い二酸化炭素の大気によって気温が上昇することが予測され、気温の上昇によって火星の地下にある氷が溶けだし、水が液体として存在するようになると考えられます。
そして、この水によって植物が育ち、その光合成によって徐々に酸素が増えていくことが期待されているそうです。
まとめ
地球の温暖化も二酸化炭素が増えたことによる温室効果が影響しているされていますので、この方法で火星の気温を上昇させることもできるのではないかと考えられているようです。
そして、この計画では酸素を作り出すために、人間よりも先に植物が火星に移住することになると言われています。