もともと地球などの惑星は、宇宙に存在する物質が衝突を繰り返しながら集まり、長い時間をかけてできたものですが、惑星によって構成される物質が異なります。
太陽に近い4つの惑星(内惑星)には水星・金星・地球・火星が含まれますが、主に岩石や金属などから構成されているのが特徴です。
一方外側の4惑星(外惑星)のうち木星と土星は主にガス、天王星と海王星は氷で組成されており、内惑星より質量や直径が非常に大きいですが密度は低いのが特徴となります。
私たちの住む地球は、これらの惑星の中で最も豊富な元素を保有しているといわれますが、そもそも元素とはどういったものをさすのでしょうか?
元素とは、この世界に存在するすべてのものの源となる要素のことで、これ以上分割することができないものという定義があり、具体的にいうと水素や酸素,炭素,鉄などをさします。
ここでは、地球に存在する元素について、その割合などを中心にご紹介します。
地球の元素の割合は!?
地球の元素の割合の表し方に『クラーク数』というものがあります。
これは、地球上の地表付近(岩石圏・大気圏・水圏)に存在する元素の割合を重量パーセントで示すもので、火成岩の化学分析結果に基づいて推算されています。
それによると地球上の元素の割合は次のとおりと推算されています。
- 酸 素 49.5%
- ケイ素 25.8%
- アルミニウム 7.56%
- 鉄 4.70%
ただし、クラーク数というのは数学史上の学説の一つとされているため、地殻の深部やマントル,核なども含めた地球そのものに含まれる元素構成の割合とは異なります。
そのため、実際には最新の調査結果に基づいた統計を参考にするのがいいともいわれます。
地球の元素で多いのは!?
地表付近だけではなく、地球内部すべてを含めた元素構成の割合は次のとおりです。
- 鉄 34.63%
- 酸素 29.50%
- ケイ素 15.20%
- マグネシウム 12.70%
地球全体でみると、鉄の割合が一番多いことがわかります。
地球内部は中心部からコア(核),マントル,地殻の層ができており、その構造や厚みなどは地震波の速度で測定することで把握できるようです。
しかし実際に穴を掘って内部の物質を採取できるのは現在のところ地殻までであるため、地球深部の環境を作ることでそこに存在する物質を人工的に作り出す研究が進んでおり、現在もコア(核)などの構造解明が行われているということです。
様々な研究の結果、地球の最も中心に近い核の大半は鉄で構成されており、内核は個体である一方、周囲の外核は液体の状態であることなどがわかっています。
まとめ
地球全体で一番多く含まれるのは鉄でした。
地球は巨大な磁石とよばれることもあり、かつては地球自体が磁石なのではないかと考えられていました。
しかし、これも地球の核に存在する鉄の作用によるという考え方が主流になっているそうです。
地球内部の構成などについては現在も様々な研究が進んでいますので、新たな報告が楽しみでもありますね。