地表から地球の中心部までは6378㎞ありますが、その地球の内部構造はどのようになっているのでしょうか?
地球の中心をコア(核)といい、地表に向かってマントル、地殻の順番で層をなしていることがわかっていますが、実際に地球を掘り起こしたり輪切りにして調べることはできませんよね。
核には内側から内核、外核が構成されており、内核が364万~330万気圧で5500~5000℃、外核で330~125万気圧で5000~2200℃という超高圧高温状態になっています。
この環境を実験により作り出すことで地球の内部構造を知ろうと世界中の研究者たちが努力を続けた結果、地球の内核は固体で外殻は液体であることがわかっています。
なぜ内核より温度の低い外核が液体なのでしょうか?
そして、それはどのような方法でわかったのでしょうか?
地球の外核が液体であることがわかる理由は何!?
東京工業大学の研究グループは、地球内部と同等の圧力を発生させる装置を開発し、地球深部の環境を実験室に作り、世界で始めて地球中心部の超高圧高温状態を実現することに成功しました。
これにより、コア(核)は鉄を主成分としており、固体の内核と液体の外核にわかれていることについての検証が行われているそうです。
初期の核はすべて液体でしたが、冷却によって結晶化が始まり、個体である内部コアが出現したと考えられていますが、これには圧力が関係していることがわかっています。
圧力が上がると融点も上昇するため、より圧力が高い内核が固体になりやすいということなのですね。
この状態は、地震学から確認ができるそうです。
地震波にはP波(縦波)とS波(横波)があり、P波は液体、固体、気体のすべてに伝搬しますが、S波は固体のみしか伝わりません。
そのため、S波は液体である外核には通らないということになるのですね。
まとめ
いかがでしたか?
超高圧高温である地球の中心部である内核は鉄を主成分とする固体の状態で、その周りにある外核は液体であることがわかりました。
より高温である内核が固体である理由には、圧力の強さによる融点の変化が関係しており、地震波を利用してその検証ができているということです。
まだまだ新しい発見が期待できそうで楽しみですね。