木星の大気には渦が数百個存在しています。

中でも大赤斑と呼ばれる渦は太陽系最大の嵐だと言われています。

今回は木星の渦についてご紹介していきます。

木星の渦の大きさは地球の○○倍?

木星には低気圧や高気圧によって発生した渦巻きが存在します。

低気圧は木星の自転と同じ方向、高気圧では反対方向に回転することで見分けることができます。

渦の色や大きさも様々で、中でも巨大なものは大赤斑とオーバルBAという赤色の渦巻きです。

渦巻きの深さは300kmにもおよび、木星の深層から赤い物質を掘りだしているため赤く見えると言われています。

  • 大赤斑

木星の南半球(何緯22度)に存在する巨大な渦です。

とても大きいので地球上の望遠鏡でも見ることができます。

1665年にフランスの天文学者であるジョヴァンニ・カッシーニによって観測されています。

巨大な楕円形の嵐で反時計回りに回っています。

350年以上前から存在してきたと考えられる巨大な渦の大きさは40,000km×14,000kmで地球の2~3個分に相当する大きさだと言われていました。

しかし大赤斑は縮小傾向にあり、2017年7月の観測では16,000kmと地球の約1.3倍の大きさまで小さくなってしまいました。

10年~20年後には大赤斑は消滅していくだろうと考えられています。

  • オーバルBA

大赤斑の次に大きい渦で、木星の南半球中緯度に存在します。

最初は3つの白い渦で、それぞれオーバルBC、DE、FAという名前をつけられていました。

3つの渦は融合し、2000年にオーバルBAという名前に変更されました。

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木星の無名の渦の大きさは?

大赤斑の他にも無名の楕円が木星には存在します。

白い渦は高温度と低温度の雲から形成、茶色の渦は標準的な高度のより暖かい雲で形成されています。

直径2,000kmを超える渦のほとんどは高気圧です。

直径1,000km~6,000kmの大きさの高気圧の渦の寿命は1~3年。

大きいものほど寿命が長く、数世紀持続するものもあります。

まとめ

木星の巨大な渦巻き大赤斑。

大きさは40,000km×14,000kmで地球の約2~3倍です。

大赤斑は縮小傾向にあり、地球の1.3倍の大きさまで小さくなってしまっています。

2番目に大きい渦はオーバルBA。大赤斑の近くに存在します。

なぜ大赤斑が350年以上も存在し続けられているのか。

それは木星に回転を邪魔する地形がないため回り続けていられるからと言われています。

木星の渦の中は地球の比較にならない程強い嵐らしいです。