引力がなぜあるか、ということについては誰もはっきりした回答を知りません。
ただいえることは、引力があることで地球は丸い形を保っていられるし、地球上の誰もが地面から浮き上がって宇宙空間に漂ってしまうことがない、ということだけです。
また地球が太陽のまわりを回っている、そして地球だけでなく水星も火星も金星も木星も土星も同じように太陽のまわりを回っている、という事実も、かつてはなぜ?
どうして?
と問われても答えることのできない現象のひとつでした。
地球に引力がなぜあるの?
こういった問題にはじめて正しい回答を与えたのは、イギリスの科学者アイザック・ニュートンでした。
1665年のことです。
「リンゴが木から落ちるのを見て思いついた」というのは有名な話ですが、残念ながらこのエピソードが本当かどうかの確証はありません。
ニュートンは、あらゆる質量(=重さ)を持つ物体は相互に引き合っていることを発見したのです。
この理論に従うと、机の上に置いてある鉛筆と消しゴムも互いに引き合う力が働いていることになります。
ただその力がとても小さいために何の影響も及ぼさないだけなのです。
これと同じ理由で、手に持った物体を放すと、すべてが床に落下するのです。
地球と物体が引き合っているためです。
なぜ落下するかというと、たいていの物体より地球の方が圧倒的に重く、地球が物体を引っ張る力だけが働いているように感じるからです。
この力のおかげで、地球の裏側にいる人も、私たちと同じように地球の表面に立っていられるのです。
万有引力は、もっと大きなスケール、たとえば地球と月や地球と太陽の間でも、働いています。
地球と月の互いに引き合う力、地球と太陽の互いに引き合う力が互いに釣り合っているため、月が地球に落下することなく、また地球が太陽に向かって引き寄せられていくことなく、たがいに一定の軌道を保ちながら、くるくると回っているわけです。
地球の引力に変化はあるの?
万有引力の法則によると、地球の質量に大きな変化がない限り、地球の引力に変化は起こりません。
ただし、地球に巨大な隕石が激突するなどして質量に大きな変化があった場合には、地球の引力にも、当然変化が起こります。
まとめ
ニュートンは、万有引力の法則を用いることで、地球と月や太陽と同じように、すべての惑星のふるまいを説明することを可能にしました。
宇宙のすべてに通じる万能法則が完成したわけです。