異常気象といわれると、台風や洪水、干ばつなどを思い浮かべます。
地域によっては豪雪も含まれるかもしれません。
毎年のように続く猛暑と暖冬も、異常気象の一種です。
とくに夏の猛暑は、最高気温が摂氏40度をあたりまえのように越えて、熱中症の患者が大量発生するとなると、天災のひとつといった方がよいかもしれません。
最近、異常気象がより頻繁に起こり、しかも昔より激しくなったような気がします。
いったいなぜ、このような「おかしな天気」が続くのでしょうか?
その原因のひとつとしてよく取り上げられるのが「地球温暖化」の問題です。
地球上異常気象で起こる異常気象の原因とは?
地球温暖化の原因は、人類の活動そのものです。
そして特に重要な意味を持っているのが、温室効果のある二酸化炭素(CO2)です。
二酸化炭素は、植物が酸素を作り出したり、地球の熱を宇宙に逃さないようにするために、重要な役割を担っています。
しかし石炭や石油を燃やしてさまざまな産業活動を行うことで、植物が吸収することのできない過剰な二酸化炭素が少しずつ蓄積されて、過去200年間で空気中の二酸化炭素濃度が25%も増加してしまったのです。
この効果は強烈で、地球全体が温室に入っているような状態を生み出してしまいました。
しかも地球という巨大な温室の中で、人類はなおも石炭や石油のような化石燃料を燃やし続けています。
このようなことをしていると、地球の気温が少しずつ上昇していくのは、ある意味で当然です。
これに加えて、宇宙から届く太陽の熱も加わるので、気温はさらに上昇します。
そして温室効果の結果起こるのが、毎年のように続く猛暑や暖冬というわけです。
温室効果がよりはっきりと現れるのは、人や物が集まって盛んに活動を続ける大都市です。
大都市では巨大なビルが密集しており、そのひとつひとつで冷暖房のために大きなエネルギーを使っています。
自動車も大量のガソリンを燃やして走り回っています。
おまけに大都市にはそれ以外の地域に比べて、二酸化炭素を吸収する働きがある植物が十分に植わっていません。
その結果、大都市はそうでない地域にくらべて二酸化炭素の濃度が高くなって、気温が余計に上昇することになります。
このような効果のことをヒートアイランド現象といいます。
このような温暖化現象は、植物などの生態系にも大きな影響を与えます。
農家などにも大きな影響を与えます。
これまで元気に育っていた作物が夏の暑さで枯れてしまい、逆にこれまでは寒すぎて育つことになかった亜熱帯の作物が、栽培可能になったりする可能性もあります。
それだけではありません。
地球の気温が上昇するということは、海水の温度も上昇することにもつながります。
そのため北極の氷は溶けてしまい、南極の万年雪も溶けて海に流れ込み、海面が上昇して、地域によっては住めなくなるかもしれません。
そこまで極端な状況はすぐには起こらないにしても、海水温の上昇は海流の流れに影響を与え、上空の気候にも影響を与え、台風の進路などにも影響を与え、思いもがけない地域に思いもかけない災害をもたらす、といったように、地球の気候全体にも影響を与えます。
まとめ
じわじわと私たちの生活に忍び寄ってきて、気がついたら大きな影響を与えることになる地球温暖化と異常気象。
その影響を最小限に食い止めるためには、石炭や石油のような化石燃料をこれ以上燃やすことを止める必要があります。
その上で、太陽光や風力発電などの再生可能エネルギーを利用する仕組みに産業構造をシフトさせるのです。