惑星には、ギリシャ神話に登場する神々の名前が付けられますが、なぜ、ギリシャ神話から名付けられたのでしょうか。
それは、西洋の星座が大きく関係しているそうです。
星座は古代ギリシャで完成されましたが、星座の間を自由に移動する惑星に対し、神話に登場する神さまの名前を付けようと決められたそう。
赤い惑星と呼ばれる火星は、どのような理由から名付けられたのでしょうか。
由来をひも解いてみたいと思います。
火星の名前の由来について
火星と名付けられた由来は、大きく分けて2つ。
1つは、ギリシャ神話から。
もう1つは、古代中国の五惑星からになります。
まず、古代ギリシャ神話から。
古代から知られていた火星・水星・木星・金星・土星の5つの惑星は、それぞれ、マーズ・マーキュリー・ジュピター・ヴィーナス・サターンと呼ばれております。
この名称の由来は、
- 水星は太陽のまわりをぐるぐると移動する伝令の神であるマーキュリーから
- 明けの明星・宵の明星として光り輝く金星は美の女神であるヴィーナスから
- 不気味な赤い光を放つ火星はその色から戦いの戦士・神であるマーズから
- どっしりと落ち着いた光で輝く木星は神々の王者であるジュピターから
- くすんだ光で輝く土星は土と農耕の神とされるサターンから
になります。
ちなみに、英語圏では火星はマーズと呼ばれますが、この名称はローマ神話のマルスから名付けられたもので、アレスとも呼ばれるとのことです。
続いて、古代中国の五惑星からの由来についてですが、中国には古くから伝わる五行説なるものが存在していることをご存知でしょうか。
五行説とは、世界を形どっているものを五つの要素(火・水・木・金・土)に振り分け、この5つの要素をもとに方角・季節・色等によって、自然界で起こる出来事や人間社会で引き起こされる出来事を説明しようとするものです。
中国では、火星は熒惑(けいこく)と呼ばれておりましたが、五行説の考え方から、五つの惑星に各要素が当てはまられることになりました。
その結果、火星がもつ赤い色から火を連想させるとして、火星と呼ばれるようになったとのことです。
まとめ
俳句や短歌をされる人には馴染みのある言葉だと思いますが、日本には、夏日星(なつひぼし)なる言葉があります。
実は、この夏日星とは、火星のことです。
火星が接近した年には、この夏日星なる言葉を用いた俳句・短歌を詠まれる人が増えるそうです。