火星で生きていける。
こんな声があちらこちらで聞こえておりますが、本当に火星に住むことができるのでしょうか。
火星の土壌には毒性をもつ成分があると言われておりますが、それは本当でしょうか。
確かめてみたいと思います。
火星の土壌には毒の成分がある!?
わたし達が地球で何事もなく生きていけるのは、土、太陽、水等の様々な条件がそろっていることが、最低条件として存在しているからになります。
まず、暮らすためには食料を得ないとなりませんが、そのためには、土が必要です。
火星にも土はありますが、ただの土では植物を育てることはできません。
植物が育つには、養分、細菌等、植物の生長をサポートする成分が必要になりますが、現在、火星の土にはそういった成分は発見されていないとのこと。
火星で暮らしていくためには、火星の土壌を変えることが、必須であると唱えている人が、2013年から研究を続ける、オランダの生物学者であるビーガー・バーメリンク氏です。
ちなみに、ビーガー・バーメリンク氏が行っている研究は、植物を育てる際に欠かせないミミズを使った研究になります。
では、現在の火星の土壌に含まれる成分についてですが、最新の論文では、火星の土壌には細菌レベルの生命でも存在できない程の、強い毒性があることが報告されました。
が、火星の表面には過塩素酸塩で覆われている土壌があり、その過塩素酸塩は微生物が生きるためのエネルギー源になる可能性が高く、微生物が存在していてもおかしくないという研究者も少なくありません。
なぜ、ロケットの固定燃料酸化剤として使用される過塩素酸塩を含む土壌で、生き物が育つと考えられたのか、その理由は、チリのアタカマ砂漠にありました。
チリにあるアタカマ砂漠は、地球上でもっとも乾燥した場所の一つになりますが、現在、この地が火星の地表にもっとも類似している場所として研究が続けられております。
実は、このアタカマ砂漠では、ごく一部ですが、微生物が過塩素酸塩の分子をエネルギー源として、生息していることを突き止めたそうです。
近い将来、火星で微生物を育てる研究が始まるかもしれません。
その結果に期待しましょう。
まとめ
爆薬やロケットの固定燃料酸化剤として用いられている有害物質である過塩素酸塩は、アメリカでは水源を汚染する物質として、大きな問題となっているとのことです。