方位磁石は、北を指すようにできています。
これは地球の北の方が、S極になっていて、それに反応するためです。
つまり地球は大きな磁石です。
今回は、地球になぜNとSの極が存在するのかについて紹介します。
地球にS極とN極があるのはなぜ?
ダイナモ、という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
自転車についている、タイヤを回転させると電気がつくようになっている、発電機のことです。
地球は大きなダイナモのように常に発電しています。
そして、そこから磁気が生まれているのです。
電気と磁気には切っても切れない関係があり、電気のあるところには必ず磁気があります。
金属のコイルに電気を通すと磁気が発生します。
同じ現象が地球全体で起きているというわけです。
地球の最内側には、中心核と呼ばれる部分があります。
この核は内核と外核に分かれていて、外核の周りをマントルというものが囲んでいます。
中心核は鉄を主成分とする物質かできていて、外核は金属が溶けたような状態になっています。
この外核が、地球の自転の力や、熱を逃がすような力によってぐるぐると回っています。
この融けた外核の金属が、元からある地球の小さな磁石の近くで動くことにより、電気ができます。
できた電気が磁石の力を増幅して、地球全体が磁石になっています。
しかし、最初の磁石がどうやってできたのかはわかっていません。
その他にも、S極とN極が時々入れ替わっている形跡があり、こちらも原因はわかっていません。
そして、今は地球の磁気が弱くなっているそうです。
地球の磁気は、いきなり入れ替わるのではなく、徐々に弱くなり、その後にSとNが入れ替わるそうです。
途中で地球の磁気がゼロになる時期があるようです。
磁気が地球に存在しなくなると、太陽からの有害な太陽風や宇宙線などを防ぐことができず、生命が存在することはとても困難な状況になってしまいます。
今のままだと、約1000年後に磁気がなくなる可能性が高いといわれています。
まとめ
かつては地球の内部には巨大な磁石があるといわれていたそうです。
しかし、永久磁石は高温になると、磁気が失われてしまうので、今はダイナモ理論で電磁石のようになっているというのが定説です。
これであれば、極の入れ替わりも説明できます。