どの惑星にも公転周期が存在するように、火星にも公転周期というものが、例に違わず存在しています。
ただ小学生の時に習うような簡単なものではなく、本格的で難しい求め方があるのです。
理系の方や、そいった専門の学生の方はちょちょいのちょいかもしれませんが、馴染みのない一般の人からしたら、とんでもなく難しく見えるんです。
それではその難しい過程は少し省いて…。
火星の公転周期の求め方をまとめてみます。
どんな求め方?火星の公転周期
まず大事なワードとしては「ケプラーの第三法則」というもの。
この法則を利用することで、公転周期を求めることができます。
- 火星の軌道長半径 = 約2.279422745×10^11m
- 火星の質量 = 約6.416076×10^23kg
- 太陽質量 = 1.989×10^23kg
- 万有引力定数G = 6.672×10^-11m^3/(kg・s^2)
⇒周期^2=4π^2×軌道長半径^3/{G(火星質量+太陽質量)}
=3.523249578×10^15 ∴周期=5.935696739×10^7秒
1年は、365.2422×24×3600=3.1556926×10^7秒
なので、周期≒1.880948963年。
したがって、周期≒約1.88095年となります。
さらに今出た答えを日数に変換していきます。
1.88095年×365日=687日。
となり、火星の公転周期は687日という計算になるのです。
ややこしいですね…。
ちなみに、ここでいう軌道長半径とは、公転周期と同じ意味で、違う言い方であると認識していただいて構いません。
そもそも公転周期とはなんなのか。
説明が大分遅れてしまいましたね。
公転周期とは、惑星や衛星などの天体が、母天体の周りを一周する周期のことを言います。
例えば太陽系でいうと、地球なら1年、土星なら29年、火星なら2年となります。
そして今、公転周期を求めるのに利用した「ケプラーの第三法則」ですが、これはヨハネス・ケプラーという人が発見した、惑星の運動に関する法則のひとつです。
「惑星の公転周期の二乗と、太陽からの平均距離の三乗は比例する」という調和の法則です。
つまり、火星の公転周期は、太陽と地球、火星の位置関係から求めることが可能であるということを示しています。
「第三法則」というだけに、もちろん第一法則も第二法則も存在しています。
- 「第一法則(楕円軌道の法則)」…惑星は太陽を焦点のひとつとする楕円軌道上を動く
- 「第二法則(面積速度一定の法則)」…惑星と太陽を結ぶ線分が単位時間に描く面積(面積速度)は一定である
といったもの。
なるほど、と言いたいところですが、やはり難しい法則ですよね…。
ですがこの法則を利用すれば、その他の惑星の公転周期を求めることができます。
- 水星87日
- 金星224日
- 木星11年
- 土星29年
- 冥王星248年
といった結論がでます。
基本は地球の365日です。
こうして見てみると、地球に一番近い水星と、一番遠い冥王星では大きな差がありますね。
これは、太陽の引力が関係しており、近ければ近いほど公転周期が短くなるのです。
まとめ
いかがでしたか?
計算式を見ただけでは、とても難しく頭が痛くなりそうですが、興味深いのは確かですよね。
公転は惑星のみならず、恒星もしているのです。
これは各衛星の自転周期と公転周期が一緒なんだとか。
自転や公転、今思えば小学生は難しいジャンルを習っていたんですね。
もしも興味がありましたら、恒星や他の太陽系惑星の公転周期なども調べてみてください。