隕石とは、宇宙から地球にとんできて大気圏で燃え尽きずに落下してきた石のことです。
厳密いうと1mm以上のものを隕石、それよりも小さいものを宇宙塵といいます。
隕石は宇宙からやってくるのですが、それがどうして火星からきたとわかるのでしょうか。
今回は隕石が火星から落下したのがどうしてわかるのか、について紹介します
隕石が火星由来だとなぜわかるのか?
火星からきた隕石である根拠は以下の2つのことにより、証明されます。
これまでに見つかってきた隕石は、大体45億年前のものばかりでした。
ところがある隕石は、年代が13億年くらいなどとても若いものが見つかったのです。
これは、それなりに大きな天体で火成活動(マグマが地表に出る活動など)があったことを示しています。
もうひとつは、隕石に含まれていた二酸化炭素や窒素の他、希ガス同位体の組成がアメリカ・バイキングが測定した火星大気の組成と一致したことから判断されます。
物質の小さい単位である原子には原子核と電子があります。
同位体とは、陽子の数は同じで中性子の数が違うものをといいます。
陽子と中性子は原子核を構成する要素です。
年代の測定については放射性同位元素の測定を用います。
放射性同位体は、不安定な状態なことが多く安定化しようとし、時間がたつと質量が減っていきます。
この時間を半減期といいますが、この半減期が物質ごとにちがっていて、それを測定することで隕石がどれくらいたったものかを確認できるのです。
なぜ、南極なのか?
実は、隕石は南極にばかりおちているわけではありません。
他の地域にも落ちています。
しかし南極におちている隕石は、回りが白いため発見が容易であること、氷の世界なので、劣化が少ないことなどで、世界で発見されている隕石の70%以上が南極のものです。
【南極で火星からの隕石が発見される理由】
よく南極では火星からの隕石が発見される。
じつは、南極以外にも火星からの隕石は落ちてきているが、他の石と混ざって見つけにくいだけ pic.twitter.com/9nLfDVwEYj— 宇宙のヤバすぎる雑学 (@universe_yabai) 2014年3月9日
まとめ
火星からの隕石は、火星に隕石が衝突してその強い衝撃によってはがされ、空中に投げ出されて、宇宙に飛んで行ったと考えられています。
その隕石がまた時間をかけて地球に落ちるのですから、なんとも不思議な巡り合わせではないでしょうか。
ひょっとしたら、太古の昔火星から隕石にのって地球にやってきた生命体があるかもしれませんね。