地球上ではほかの惑星から落下したと見られる隕石が多数発見されており、その中には火星から落下したと思われる隕石も多くあると言われています。

特に有名なのがナイジェリアで発見された隕石で、発見場所の名前をとってザガミ隕石と呼ばれているそうです。

そこで今回の記事では、ナイジェリアで発見された火星隕石について説明したいと思います。

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ナイジェリアで発見された火星の隕石とは?

1962年10月3日にナイジェリア・ザガミで発見された隕石は、火星を起源とするザガミ隕石として、世界中の研究機関や博物館などに保存されているそうです。

このザガミ隕石は、ストロンチウムを用いた放射年代測定によると形成年代はおよそ1.8億年前、ネオジムを用いた年代測定では13億年前という結果だったそうです。

また、ザガミ隕石を構成するケイ酸塩鉱物の中に含まれていた希ガスという成分が、火星の大気の中にも存在することが判明したことから、このザガミ隕石は13億年前に形成された火星の岩石の一部が、隕石の衝突などが原因で1.8億年前に外部に放出されたのではないかと考えられています。

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このザガミ隕石は火星隕石と呼ばれ、火星隕石は火星にほかの天体が衝突した結果放出されたもので、地球で発見された数万個の隕石の中で、2016年時点で172個が火星が起源ではないかと考えられているそうです。

この火星隕石は、シャーゴッタイト、ナクライト、シャシナイト、そのどれにも属さないものの4種に分類され、これらの頭文字をとってSNC隕石グループと呼ばれ、ザガミ隕石はシャーゴッタイトのグループに属するそうです。

このSNC隕石グループの大半の隕石は地質学的な年代が若く、数億年前まで火星には火山活動があったことを示していると言われているそうです。

まとめ

このような火星を起源とする隕石は、13億年前に火星で大規模な火山活動があったことを示す重要な証拠となると考えられています。

ただし、非常に有名な火星隕石であるALH84001はこれらとは異なる特徴を持ち、45億年以上前に形成されたものだとされていますが、詳しくは解明されていないそうです。