地球はよく「奇跡の星」と呼ばれていますが、これは生命を育んでいる星が現在のところ地球以外に見つかっていないためです。

人類を含むさまざまな生命が息づく地球は、月の存在やハビタブルゾーンの位置関係など幾つもの奇跡が重なった賜物といえるでしょう。

ここでは、地球が「奇跡の星」と言われる理由についてご紹介します。

地球 奇跡 理由

地球だけに起こった奇跡の理由

おとぎ話や歌に詠まれたりと、昔から地球に一番近い天体の月の存在は興味と関心を集めていました。

月は地球の衛星として寄り添っており、この存在が地球を「奇跡の星」としている理由の一つです。

月の引力の働きにより地球の地軸は安定し、自転スピードも概ね一定に保たれています。

それでは、地球の動きに安定をもたらす月がない場合どのようなことになるのでしょうか。

現在の地球の地軸は黄道から23度傾いていますが、月が衛星としてなかった場合には地軸は安定せず、自転スピードも1日約8時間と現在よりも速い速度で回転します。

このため、不安定で荒れた気象状況となり、現在の地球のような大気成分にはならないため、生命の誕生や進化が望めない地球環境に結びつきます。

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地球の位置がハビタブルゾーンにあることも、「奇跡の星」と呼ばれる理由に挙げられます。

ハビタブルゾーンとは、天文学における宇宙のなかで生命が誕生するのに適した環境と考えられている領域です。

地球の奇跡は、このハビタブルゾーンの中央に位置していることに加えて、ゾーン内をほぼ真円に近い軌道で公転していることです。

真円に近い軌道を公転することにより、気候や温度の変化を大きく変えることのない地球環境を維持する作用を得ています。

また、銀河系における地球の位置そのものが、奇跡的な位置にあることも忘れてはいけません。

地球のある太陽系は銀河系のなかの一つに過ぎず、銀河系の端の方に位置しています。

銀河の中心に向かうほど星は密集し、互いに干渉し合う状況となるため、生命が誕生する条件が厳しくなるのです。

他の星の影響を受けにくい銀河系の端に位置する太陽系、地球は奇跡的にその太陽系に誕生したのです。

まとめ

ここまで、地球が「奇跡の星」と言われる理由について紹介しました。

無数に存在する星のなかで地球が奇跡の星と呼ばれる理由は、生命を育む環境を整え現在まで維持できていることによるものでしょう。