地球の表面を覆っている気体を大気と呼びますが、一般的には空気としても扱われます。
地球の地表付近の大気の主成分は窒素がほとんどを占めていて、酸素が含まれる割合はおよそ2割程度です。
そして水蒸気が含まれる割合は、場所や時間によって異なります。
地球と類似点が多い金星にも大気が存在する事がわかっていますが、そこに含まれる成分は地球の大気と異なります。
ここで金星の大気に含まれる成分についてご紹介します。
金星の大気中に含まれる二酸化炭素の割合は?
二酸化炭素は地球のような常温で常圧の状態では無味無臭の気体です。
そして液体にならず昇華して、-79℃でドライアイスになります。
二酸化炭素そのものは毒性が無く、地球でも空気中にありふれています。
しかしその濃度が濃くなると、頭痛やめまいを起します。
濃度が7%を超えると人は意識を失い、この状態が続くと二酸化炭素中毒で呼吸が止まります。
また二酸化炭素は赤外線の波超帯域に強い吸収帯を持ち、温室効果をもたらします。
そして地球温暖化の最大の原因とされています。
金星には大気が存在しますが、大気の成分の90%以上が二酸化炭素です。
そして僅かに窒素を含みます。
なぜこのように金星に二酸化炭素がたくさん発生するかと言うと、金星は岩石惑星であり火山活動が起こります。
火山活動で発生した火山性ガスには二酸化炭素が含まれ、重さがある気体なので大気として保持できるからです。
地球の火山性ガスにも二酸化炭素が含まれていますが、大部分が海に溶け込みます。
そしてそこから地球内部にもどるので、大気中には多く含まれません。
しかし金星の海は昔はありましたが今は消失しているため、内部に戻ることは無く大気中にとどまり続けます。
まとめ
金星の大気の二酸化炭素の割合について説明しました。
金星の雲大気の成分の9割り以上が二酸化炭素です。
惑星形成初期に海が消失した金星では、火山性ガスに含まれる二酸化炭素を海水にとどめておくことができません。
したがって地表に戻ることも無いので、すべて大気中にとどまります。