地球の地殻は、地上および海底とマントルとの境界を示すモホロビチッチ不連続面までの層を指します。
地殻は岩石で構成されており、岩石は基本的に火成岩(かせいがん)と堆積岩(たいせきがん)、変成岩(へんせいがん)の3種類です。
地球の地殻を構成する岩石の割合や密度はどのようになっているのでしょうか。
地球の地殻を形成する岩石の割合
地球の岩石は大別すると火成岩(かせいがん)と堆積岩(たいせきがん)、変成岩(へんせいがん)があります。
火成岩は、マグマが固まってできた岩石で、海洋地殻と大陸地殻があります。
海洋地殻の火成岩は玄武岩(げんぶがん)で出来ており海洋全体に広がり、大陸地殻の火成岩は花崗岩(かこうがん)で構成され大陸に広く分布。
このため、火成岩は地球の岩石の中では、最も多い割合を占めています。
堆積岩は、海や湖など水中でできます。
川が運んだ土砂が、海に流れこみ沈殿したのが堆積岩であり、地球の表面積の割合として海洋は約7割を占めているため、堆積岩は広い割合で分布しているといえるでしょう。
岩石に圧力と熱が加えられたものが変成岩です。
高温変成岩と呼ばれる熱が加わった変成岩は高熱のマグマ周辺でできます。
また、高い圧力が加わった変成岩(高圧変成岩)は、岩石の温度が上ることなく、地球地下深部に持ち込まれる(移動する)ことで形成されます。
地球の表層にある岩石の密度
地球の構造は、内核・外核、マントル、地殻に大別することができ、地球内部は地球表層の岩石よりずっと重い物質でできています。
このことを証明する根拠としては、地球の密度と地球表層の地殻を形成する岩石の密度の比較が挙げられます。
地球の平均密度5.52g/cm3に対して、地殻表層を形成する岩石の花崗岩の密度は2.67g/cm3、玄武岩の密度は2.80g/cm3です。
花崗岩と玄武岩の二つとも地球の平均密度の約半分ほどしかありません。
岩石よりも深部にある石や砂においても平均密度は3.0g/cm3以下です。
このことにより、先に述べた地殻よりもマントル、マントルよりも外核や内核といった地球内部が重い物質であることが分かります。
まとめ
ここまで、地球の岩石の割合や密度についてみてきました。
地球の地殻を形成する岩石は、火成岩と堆積岩、変成岩の3種類。
この中で火成岩が最も多い割合を占めています。
地球の表層を形成する岩石の密度は地球の密度の約半分です。
このことにより、地球の内部にある物質ほど重いことが分かります。