1970年にはすでに内部海の存在が理論上予想されていたエウロパ。

しかし近年になってその理論を裏付けられるような大きな発見がありました。

では、その発見とは一体何なのでしょうか?

木星の第二衛星エウロパの地下には大量の水?!

実は、2012年にハップル宇宙望遠鏡がとらえた紫外線画像に一度、その発見は見つかっていました。

それは、エウロパの南極付近で水素と酸素が噴出していたというのです。

酸素と水素、それはつまり水です。

しかもその高さが200kmもの高さだと言いますから、その水量もかなりのものという可能性があります。

すでにエウロパの大気は希薄な酸素から成り立っていることは同じ望遠鏡からの観測で分かっていました。

しかし、この噴出を発見した後4年間、同様の観測はハップル宇宙望遠鏡にも、その他の観測装置でも見られなかったことから、当時はそれほど注目はされていませんでした。

ですが、そののち2016年にNASAから発表された証拠によると、エウロパが木星の手前を移動していく時に光の変化が見られたと言います。

ハップル宇宙望遠鏡は、遠紫外線によって15か月、10回にわたるエウロパの観測を行っていましたが、その10回のうち3回、エウロパから水柱らしきものが噴出していたことがとらえられていたのです。

そのほとんどがエウロパの南極部分から噴き出しており、2012年に観測されていたものの裏付けになりました。

ですがその1回目の発見以降4年間同様の観測が見られていなかったことから、エウロパのその地質変動は断続的であり、公転軌道上の特定部分で木星からの強い力をかけられたときにしか起こらないのではないか?

と考えられていました。

またその後の観測で、今年2018年にはその間欠泉の存在はほぼ確実という見解も示されました。

ガリレオ探査機がエウロパの赤道付近で、幅約1kmほどの間欠泉の中を通り過ぎたというのです。

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その時に得られた磁気信号やプラズマ波に見られた変化を、ハップル宇宙望遠鏡がとらえていたものを元にシュミレーションを行ったそうです。

同じ大きさと密度を持つ間欠泉を通り抜けた際にどんなデータが得られるか照合を行った結果、ガリレオが観測したデータと完全に一致したのだということです。

しかしながらこの発見は、間欠泉があることを証明しても、その間欠泉がずっと噴き出していることを証明したものではありません。

また、ひとつしかない間欠泉を偶然潜り抜けるということはかなり確率が低いことだということで、間欠泉が複数あるのではないか、ということも考えられるようになりました。

まとめ

4年間見られなかったような発見が、色々な角度からの検証結果で段々と解明されて行っているのは興味深いです。

エウロパに眠る水は、一体どれだけ存在しているのか?

観測計画の進展が楽しみでもありますね。