火星は地球から見ると赤く輝いていますが、実際の地表はどのような色をしているのでしょうか。
また、それは一体何でできているのでしょうか。
ここ数年で、火星の無人探査機が火星の表面を分析しているので、色々なことがわかってきました。
今回は火星の地表にはどのような成分が含まれているのか、について紹介します。
火星の地表の成分とは?
無人探査機がみた火星の表面は、私たちが地球で目にする火星と同じように赤い土でおおわれていました。
それは、具体的には安山岩や玄武岩が風化したのではないかといわれています。
安山岩は火成岩の一種であり、カルシウムやナトリウム、石英などが含まれています。
玄武岩も火成岩の一つで、安山岩と比べると有色の成分が多いため、黒っぽい色をしているものが多くなっています。
どちらも日本にも多く存在する、おなじみの岩です。
風化した結果、火星の表面は赤褐色の色をしています。
赤褐色の正体は、いわゆる赤さびです。
火星の地表の大部分は赤さびで覆われています。
では、なぜ赤さびが火星の地表を覆ってしまったのでしょう。
ここから先はあくまで予想ですが、かつて火星には大量の水が存在していたというのが理由です。
事実、火星の表面には、水があったという痕跡が数か所見つかっています。
その水が岩石内の鉄分と結びついて赤さびとなったということです。
火星の水は、今は発見されていません。
水が無くなってしまった原因は、火星の磁気が無くなり、太陽風などが、火星の大気を飛ばしてしまったため、水も存在できなくなったのでは、と言われています。
その他にも、地表には、宇宙線の影響によるものなのか、放射線が検出されています。
もしそのまま火星に行ってしまうとがんになる可能性が高くなるのでは、と言われています。
まとめ
火星の現在の地表の成分をみていると、表面が赤さびに覆われていることを除けば、地球によく似ていることがわかります。
火星もまた、地球と同じように火山活動を行っていたのですね。
比べてみると地球が大変美しいことがわかります。
地球が火星のようにならないことを心から願うばかりです。