現在では、地球は太陽より小さくて太陽のまわりをまわっている(地動説)と誰もが知っていますが、ずっと昔はその逆で地球が一番大きくて地球を中心にすべてがまわっている(天動説)と考えられていました。

私たちから見える太陽も月も星たちも、こちらから見れば小さくて、何の知識もなければ素直にそうおもってしまうでしょう。

しかし、沢山の発見や研究、観測の結果、今の常識がうまれ事実空に見える星も私たちの住む地球も太陽を中心にまわっています。

土星もまた惑星なので、同じように太陽のまわりの軌道をまわります。

地球に住む私たちから土星を見たとき、位置関係により土星がおもしろい動きをすることがあります。

その動きを「順行、逆行」というのですが、これはどういった動きでなぜそのようなことがおこるのでしょうか。

土星がみせる動き、順行逆行はなぜ起こる?

地球にいる私たちが星をみたときの星の移動が、西から東に動くときを順行、東から西に動くときを逆行といいます。

これは、土星だけに起こる現象ではなく、地球より内側の軌道をまわる水星・金星にも、また外側をまわる火星・木星・天王星・海王星もこのような動きをみられます。

かつて天動説がまかり通っていた時代には、惑星の軌道が、ある地点にきたときに一回転するとも想像されていたようですが、それは違うのだと今はだれもが納得できると思います。

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すべての惑星は、実際にはみな左回転でまわります。

では、まず地球の内側をまわる内惑星ですが、太陽に近いので地球よりも短い周期でまわっていることがイメージできるとおもいます。

そのさらに外側に地球の軌道があります。

どんどん動かしていくと、内側の惑星のほうが1周まわる速さが速く、地球が追い抜かれていくことに気づくとおもいます。

この追い抜きこそが答えなのです。

逆に地球の外に軌道を描く外惑星、こちらは地球の方が早く1周まわるので地球に追い抜かれていくこになるでしょう。

土星は太陽から見て6番目の惑星なので、もちろん地球に追い越されていく惑星です。

すべての惑星は楕円の軌道で動くので、追い抜いたときに向きが反対に見えるわけです。

このような動きを観測するには少々根気がいりそうですが、土星は実際に肉眼で見ることができる星なので、観測して決定的瞬間をみてみるのもおもしろいのではないでしょうか。

まとめ

太陽のまわりを左回りでまわる惑星は、太陽との距離により地球にいる私たちからすれば動きが複雑にみえることがあります。

それを逆行といい、土星の場合は地球の外惑星なので地球の方が内側をまわるため、土星は地球に追い抜かれていきます。

このとき地球から土星を眺めると、土星がいつもと逆に動いているように見えるのです。

その動きを逆行といい、またその反対に通常の移動の見え方は順行といいます。