太陽系で地球よりも外の軌道の惑星で、赤く輝く星の火星ですが、その表面温度は-140℃~20℃といわれています。
地球と火星の距離は数千万キロも離れていますが、地球からはるか遠くに離れている火星の表面温度はどのように求めればよいのでしょうか。
今回は火星の表面温度の求め方について紹介します。
火星の表面温度の求め方とは?
恒星などの自分で光を発する天体の場合は、光の色で大体の温度を推定します。
しかし惑星や衛星のように自分で光を発しない天体はどのようにその表面温度を求めるのでしょうか。
火星は惑星ですから、太陽のエネルギーを受けて暖かくなります。
ですから、まず太陽との距離がどれくらいあるかを確認します。
太陽が持つもともとの力も重要なファクターになります。
次には、火星が太陽から受けたエネルギーで反射するものと吸収するものを考えます。
この時大気があるか、ないかが大きくかかわってきます。
大気があると太陽から受けたエネルギーを火星の大気と地表との間で輻射を行うことにより地表が大きく暖まることになります。
このような効果を温室効果といいます。
火星の場合は大気が非常にうすいので、温室効果はないと考えられ、表面温度に影響するのはわずかと考えられます。
火星の表面温度は、太陽からもらったエネルギーと放出したエネルギーがほぼ同じになります。
ただし、火星の表面はでこぼこしているので、それらも考慮にいれる必要があります。
そして、導き出される火星の表面温度は、-54℃です。
これは、平均値となります。
しかし、この方法は計算に使用する要素が少ないため、誤差が生じることはあります。
また、地球型惑星にのみ有効な方法でもあります。
地球型惑星とは地球のようにガスではなく、土でできている惑星のことをいいます。
まとめ
表面温度を求める方法は意外と単純な考え方でできているようです。
もらったエネルギーと出すエネルギーの差が大きいと暖かくなるのですね。
夜空に赤く輝く星の火星は、地球になれなかった地球といえるのかもしれません。
大気が薄くなったせいで、表面温度も上がらず、寒暖の差もとても大きいようです。