地球にもっとも近い惑星で、移住計画を真剣に協議されている火星ですが、大気の状態はどうなっているのでしょう。
今回は火星の大気について、酸素の含有量なども含めて紹介します。
火星には空気があるの?酸素どの程度含まれているの?
火星には薄いけれども、大気は存在します。
地球の場合は80%が窒素で、18%が酸素、その他、微量のガスが残りです。
火星の場合は、二酸化炭素がほとんどをしめており、約95%です。
その他、窒素が3%、アルゴンガスが1.6%です。
では、酸素はというと、わずか0.13%しかありません。
しかも、火星の大気は地球と比べると相当薄いので、酸素はもはや存在しないといっても過言ではないでしょう。
それでは、火星には酸素があった時代はなかったのでしょうか。
もちろん予測の域を出ませんが、かつては火星にも大量の酸素があったようです。
太陽系ができたのが今から約46億年前で、火星の誕生は45.6億年前といわれています。
誕生以降、少しずつ冷えてきて、誕生時のガスが液化をはじめ、大量の雨を降らせたと考えられます。
この時の大気のほとんどは二酸化炭素であり、火星に温室効果をもたらします。
火星の内部は熱いままで、やがて地下で、プレート運動が始まります。
プレートの下では、鉄などの金属が液状化したものがあるため、電磁石のように火星に磁場が生まれてきます。
この磁場により宇宙線などから火星は守られていきます。
しかしやがてこの磁場は消失することになります。
磁場と温室効果により、雨はやがて海になります。
二酸化炭素は海に溶け込み、やがて太陽の光が火星に注いだのでしょう。
ひょっとすると、ここで光合成をする生物が出てきたかもしれません。
しかし、今考えられているのは、火星の磁場が消失するタイミングで水が分解して酸素ができたのでは、ないかといわれています。
NASAは、マンガン酸化物の存在を火星で確認したと発表しました。
マンガンはまわりに大量の酸素が存在しないと酸化しません。
かつて多くの酸素が火星に存在していたという証拠になります。
まとめ
残念ながら、火星の大気には現在酸素は存在しません。
大気も非常に薄くとても人が住めるような環境でないことは確かです。
かつては酸素が存在していた火星には、生命とよべる何かが存在していたのかもしれません。