宇宙船や宇宙ステーションの窓から地球を眺めた場合、私たちの地球はどのように見えるでしょうか?
どのような色でどのような大きさの存在として、私たちに迫って来るでしょうか?
さらに遠方、つまり月や火星のような太陽系内の他の星から地球をみた場合、印象はどのように変わってくるでしょうか?
そしてさらに遠く離れた場合にはどうなるでしょうか?
ここでは、宇宙から見たときの地球の様子について、思考実験を繰り返してみます。
宇宙 からみた地球の色は何色?!
世界最初の宇宙飛行士であるガガーリンは「地球は青かった」と語りました。
宇宙船の窓から見える、暗い闇に浮かぶ青い宇宙は、それほどインパクトがあったのだと思われます。
なぜガガーリンの目に地球の青さが焼き付いたのかというと、地球の表面の70パーセントは海(=水)でおおわれているからです。
なぜ地表が水でおおわれていると宇宙からは青く見えるのかというと、光の3原色(赤、青、緑)のうち、青い成分だけが海の深いところまで届くからです。
他の赤と緑の成分は、海水に吸収されて途中で消えてしまいます。
また空気も水と同じように、太陽の光の赤や緑の成分を吸収してしまいます。
したがって残った青の光の成分が空気中のちりなどに当たると、青い光だけが反射して目立つので、地球全体がなんとなく青みがかって見えてしまいます。
もちろん地球の残る30パーセントの陸地には緑の森もあれば、茶色の土が目立つ一帯もあるし、何よりも地球の夜の面からは、人工的な照明がちらちらとまたたくのを見ることができるでしょう。
それでも地球全体は青みがかって見えるので、青い惑星という印象がますます強くなるのです。
宇宙 からみた地球の大きさとは?
地球は直径12,756.2キロメートルの大きな球です。
地上400キロメートル上空を飛行する国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士にとって、ステーションからの地球の眺めは壮大で地表の細部もある程度確認できて、日々の生活の楽しみになっていることと思います。
地球から384,400キロメートル離れた月からの地球の眺めは、まさに「大きな青い輝く球」そのものだと想像します。
月から見た「地球の出」や「地球の入り」は、それを見た人にとって決して忘れることのできない強い印象を残すのではないでしょうか。
しかし金星や火星を探検している人にとって、地球の存在は特別なものではあっても、青く小さく輝く惑星のひとつに過ぎないと思われます。
地球にいる私たちが金星や火星をどのように見ているか、を考えると、そのことは容易に理解できます。
宇宙から見た地球の大きさは、どれくらい遠くから見ているか、ということにすべて依存しているのです。
まとめ
宇宙から見た地球は「水の惑星」であり、青く輝く魅力的な星です。
特に、地球の近くから表面を眺めたときには、壮大な美しい姿で私たちを楽しませてくれることは、間違いないでしょう。