私達が暮らす地球の空に雲が浮かんでいるように、夜空に輝く金星の空にも雲があります。

地球の雲は大気中にかたまっている水滴や氷の結晶で作られていて、雲が空に発生すると地上に雨や雪を降らせます。

金星も全体が暑い雲で覆われていますが、この成分が何なのか調べてみました。

金星の雲の成分は何?

地球の上空に発生する雲の成分はほとんどが水ですが、水以外の成分には土壌成分や火山噴出物、酸素や窒素などの空気の成分も含まれています。

また極地や高緯度地方では、硫酸塩や硝酸塩からつくられる特殊な雲も発生します。

雲の色はたいていが白や灰色で、白い色は太陽の光が周囲に散乱しているからです。

そして厚みがある雲になると雲の中で太陽の光が何回も散乱と吸収を繰り返して光が弱まるので、黒に近い灰色になります。

雲が発生すると雨が降り、時には雷が鳴り響きます。

これは上昇気流が強くなって雨粒の結晶同士がぶつかると、粒が合体して大きくなって落下するので雨になります。

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そして雹や霰のようなさらに大きな氷の粒同士が衝突して静電気が蓄積されると、雷が発生します。

では金星の雲は地球の雲と同じ成分で作られて、地球の雲と同じ働きをするのでしょうか?

大気を持つ太陽系の惑星のほとんどで、雲が発生していることがわかっています。

そして金星には、二酸化炭素を主成分にわずかな窒素を含んだ大気が広がっています。

金星の雲は水蒸気でできている地球の雲と違って、濃硫酸でできています。

これは金星の地表にある硫化鉱物の黄鉄鉱などが二酸化炭素や水と反応して、亜硫酸ガスを発生させて作られると考えられています。

濃硫酸で作られた金星の雲は地球の雲のように、硫酸の雨を降らせています。

しかしこの雲は金星の地表に届くことはありません。

なぜなら金星の大気は膨大な二酸化炭素で温室効果が起きていて、温度が低い雲の頂上部分とは比較にならないほど地表の温度が上昇しているからです。

まとめ

金星にも雲はありますが、それは濃硫酸でできています。

そしてこの雲からは、硫酸の雨が降っています。

しかし二酸化炭素で覆われた金星の大気は温室効果を進行させているので、高温の金星の地表にはこの雨は届きません。

しかもこの雲は太陽の光の大部分を反射させる性質があるので、地表に光も届きません。

しかし反射した太陽の光は地球に届き、きれいな金星の輝きを作っています。