私たちの生活の中では、あたりまえのように座ったり机の上に物を置いたりします。
子供たちは、できるだけ高くジャンプしてみたいと何度も飛ぶものの、それほど高くは飛べません。
これは地球に重力があるからです。
そして、普段はそれほど感じることはないのですが、高い山に登れば息苦しさを味わいます。
台風がきたり、大雨が降り続けたりすればお年寄りは膝が痛い腰が痛いと言い出します。
この体感の根源には、私たちの目には見えない気圧が影響しています。
私たちは、この目には見えない重力と気圧を受けながら、体で感じ取り生活をしています。
大きさは様々ですが他の惑星でも重力と気圧はあり、その惑星にとって重要な影響を及ぼしています。
では、金星ではどうなのでしょうか。
金星の重力や気圧はどれくらいあり、それに伴いどのようなことが起こっているのでしょうか。
金星では重力と気圧はどのくらい?
金星は、太陽系の中で太陽に2番目に近い地球とよく似た大きさの惑星です。
大きさだけでなく、距離も他の惑星に比べれば地球とすごく近いです。
もちろんこの金星にも重力は働いています。
その表面重力は、8.87m/s2です。
地球の表面重力は9.87m/s2なので、地球のおよそ0,91倍にあたります。
ということは、私たちが金星に降り立ったとき何不自由なく地球にいるのと同じように過ごせる重力の大きさです。
次に気圧ですが、天気予報などできくもののこれは一体何を表したものなのでしょうか。
気圧とは、大気つまり地球ではいう空気、その大気が地上に及ぼす重さのことです。
地球の大気圧は101.325kpa(キロパスカル)ですが、金星の大気圧はなんと9,321.9kpaもあります。
もっとわかりやすい単位でいえば、地球が1気圧なのに対して金星は約90気圧もあるのです。
普段私たちが感じる気圧の90倍、例えるなら900mの海底です。
これはどう考えても私たちが金星で過ごすには困難な状況のようです。
したがって金星は、重力に関しては地球とはそれほど変わりがないのですが、気圧は地球よりもはるかに高い惑星といえるでしょう。
まとめ
金星の表面重力は、8.87m/s2で地球よりやや小さいくらいです。
しかし、気圧は9,321.9kpa、90気圧と驚くほど高いです。
金星は他のどの惑星よりも、大きさや太陽との距離さらに重力まで地球によく似ているのですが、気圧を比べると違いは明らかです。
900mの海底のような気圧のコンディションで、到底私たちが生活できるような惑星ではなさそうです。